買取業者の本音と車の買い換え
買取専門業者などの中には、無料で中古車査定を請け負っているところも珍しくありません。ただし、その種のサービスは、決して慈善事業として行われている訳ではありませんので、注意しなければなりません。つまり、本当に車を売る意思が無い訪問客や、売却する時期が不確かな人などに対しては、真剣に対応したくないというのが業者の本音になります。しかし、そのようなことをあからさまに口にしたり、表情に表したりすれば、将来の顧客を失ったり、自社に対する悪い評判が立ったりすることにもなり兼ねません。例えば、顧客に示す査定金額は、日々、変動を繰り返すオークションの相場をもとにして算出されております。
だからと言って、すぐに車を売る意思の無い顧客に対して、「どれだけ評価額が下がるか、予想がつきません。」とか、「現在の条件では正確な査定結果を出すことが出来ませんので、出直して下さい。」などと言ったとすれば、どうなるでしょうか？そのような対応をされた客は、査定結果の信ぴょう性に不安を抱いたり、「サービスの悪い業者だ。」などという悪い印象を持ったりすることでしょう。そうなると、本当に売却時期が迫った時にも、その店を利用する気が無くなったり、そちらのショップに関する悪い噂を吹聴したりすることも少なからず想定されます。そういった問題を回避するために、業者スタッフは、表向き丁寧な査定をしたように見せかけ、適当に相場よりも高い査定金額を提示することが多いようです。
ただし、後になって、顧客から突っ込まれることを避けるため、「今売るのであれば…」とか、「おそらく、～ぐらいじゃないかと思います。」などといった表現を用いることが少なくありません。そして、本当に売却をするために、同じ客が来店した時には、「あの時から、長い時間が経っていますので…」とか、「断定はしておりませんでしたよね？」などといった対応をするようです。次に、ディーラーで下取り価格を提示してもらったものの、納得がいかず、買い取り専門業者に査定してもらいたいという人も数多く見受けられます。ただ、そのような場合であったとしても、最終的に下取りに出すことも考えられますので、ディーラーの示した金額の範囲内で購入出来る新車を選んだり、購入資金の不足分を補う手当てをしたりしておくことも必要です。