自動車査定、買取相場の仕組み

買取専門店を利用する際の注意

中古車買取専門店などを利用して、車を売ることを考えている消費者の中には、多様なバリエーションの事情を抱えている人が存在します。例えば、結婚や海外への配置転換などによって、車に乗る必要が無くなったり、車両のオーナーが死亡して、他に使用する人が見つからなかったりすることもあります。また、高齢になって、車の運転を控えたい場合や、自動車ローンの支払いが難しくなったので、売却してローン返済に充てたいケースなどもあり得ます。それに、ディーラーなどへ下取りを依頼したものの、提示された金額に納得がいかず、買い取り業者を利用したいと願う人も少なくありません。ただし、どのような理由があるにしても、本気で車の売却をする気が無いのであれば、業者に査定を申し込むべきではないと思われます。
確かに、数多くの業者では、無料で査定を行ってくれます。しかしながら、冷やかしやいたずらなどを目的とした顧客に対して、まともな対応をしてくれる業者はどこにもありません。次に、車の売却時期が明確に定まっていなかったり、よほど先であったりする場合には、買い取り専門店に行ったとしても、まともに相手をしてもらえないと考えた方が良いでしょう。具体的には、1週間から、10日以内に売ることを予定しているのでなければ、査定を受ける意味は無いものと思われます。それらのショップでは、一般消費者から買い取った車両を、1週間以内にオートオークションなどへ出品し、売却してしまうのが通常です。したがって、顧客に対して提示する査定額は、オークションの相場金額から、業者の儲けや必要経費を差し引いて算出されることになります。
オークションの相場は、毎日のように変動しており、一ヶ月以上先の予測をつけることなど不可能です。そのため、査定を受けてから、すぐに売る意思のある客でなければ、適当にあしらって帰ってもらうケースも少なからず起こり得るのです。しかしながら、一般的な消費者の中には、そのような事情を知る由も無く、ただ参考程度に査定金額を知りたいというだけの理由で来店する人も少なくありません。そういう人に対して、業者が、前述のような内情をつつみかくさず話したり、あからさまに無愛想な対応をしたりすることは少ないと思われます。ただし、そうした場合、正確な査定額が示される可能性は低くなるでしょう。